借用書

借用書とは

 
お金の貸し借りをする場合、きちんとした契約を交わすようにしていないと、後になって大きなトラブルに発展する可能性があります。
 
もちろん親子・親族・友人といった身近な相手との個人的な貸し借りであれば、口約束だけで問題ないケースも多いのですが、それでも適切な形式を整えておくことは大切です。
 
もっとも重要なポイントは、どのくらいの金額をいつまでに返せばよいのかを明確に記載した借用書を用意することだといえます。
 
正式な借用書があれば、裁判などで争うことになっても安心できるのです。
 
口約束だけで貸し借りをしていた場合でも契約自体は成立していますが、裁判で口約束を証拠として持ち出すのは適切はありません。
 
一方が貸したと主張しても、相手方が借りていないと主張すれば、水掛け論が続くだけになってしまいます。
 

 

借用書の書き方

 
気をつけなければならないことは、とにかく書類を作成しておけばよいという単純な問題ではない点です。
 
必要な事項が全て記載されていなければ、お金の貸し借りがあった証拠になりません。
 
たとえば、金額をはっきり記載していたとしても、氏名が抜けていれば誰が誰に貸したのかが分からず、その書類を根拠として返済を求めるのは困難です。
 
当事者にとっては自明なことでも、裁判官が見たときに自明でなければ意味がありません。
 
貸し借りをしていたことを知らない第三者である裁判官が判断する、という基本的なことを忘れてはいけないのです。
 

法的効力を発揮するには?

 
基本的には借りた側が作成するものですが、法律の知識を持っていない人の場合、書き方が分からずに困ってしまうことがあります。
 
内容が不十分な場合、法的効力が失われてしまい作成した意味がなくなるため、分からないまま適当に作成してしまうのは禁物です。
 
早い段階で弁護士に相談すれば、適切な書き方を教えてもらうことができます。
 
親子・親族・友人のような間柄であれば、書き方について神経質になる必要はありません。
 
あくまでも必要事項を漏らさないようにすることを意識すれば十分です。
 

 

借用書は手書き?

 
全ての内容を手書きにしなければならないと思われがちですが、実は署名の部分が手書きであれば問題ありません。
 
借主・貸主の氏名や住所といった情報については、本当に本人が作成したことを証明するために手書きにしておく必要があります。
 
しかし他の部分についてはパソコンなどで作成してもよいのです。
 
ただし、書き換えられてしまうのを防ぐ工夫はしなければなりません。
 
たとえば金額の部分には金という文字と漢数字を入力しますが、間を空けずに金壱萬円のようにします。
 
一や二といった簡単な漢字では簡単に書き換えられてしまうため、壱や弐といった複雑な漢字を使うのが原則です。
 

 

借用書の様式

 
借用書の様式が分からないという人も多いですが、様式についてもそれほどこだわらなくて問題ないのです。
 
必要事項が全て記載されていて、書名部分が手書きになっていればよいので、様式は自分にとって分かりやすいものを選べばよいといえます。
 
司法書士事務所などのウェブサイトに雛形がある場合も多いので、まずは司法書士事務所などのウェブサイトを探してみるとよいです。
 
雛形に沿って作成するようにすれば、必要事項の漏れがなくなり、法的効力が失われてしまうのを避けることができます。
 

 

印紙

 
借用書を作成する場合には、印紙についても注意する必要があります。
 
金額に応じて、所定の印紙を貼らなければならないのです。
 
記載された金額が1万円未満なら印紙も不要になるのですが、1万円以上になると必須とされます。
 
印紙の金額は200円から60万円までさまざまなので、個別に確認しなければなりません。
 
また、契約金額が記載されていない借用書の場合の印紙は200円なので、金額を省いて印紙代を節約することは不可能です。